胃カメラ206件、大腸カメラ121件でした。例年、10月〜12月は健診で便潜血陽性を指摘された方の大腸内視鏡検査予約が多く入る印象があります。当クリニックは大腸内視鏡検査予約が電話予約となるため、電話がつながりにくいこともあることをご了承ください。また、院長はこれまでコロナに1度も感染したことはありませんが、もし院長や複数のスタッフが感染してしまうと休診となり、特に事前準備のある大腸内視鏡検査で予約されていた患者さんに多大なご迷惑をかけてしまうため、来院される方は院内でのマスク着用にご協力をお願いいたします。

今月の1例目の症例提示ですが、当クリニックではめずらしいとは言えなくなったNHPH(Non-Helicobacter pylori Helicobacter)胃炎です。

これまで経験している症例と同じく、前庭部に鳥肌胃炎を認めるも胃体部はピロリ未感染粘膜であった場合にNHPH(Non-Helicobacter pylori Helicobacter)胃炎を疑い、生検を行っています。

生検にてNHPH(Non-Helicobacter pylori Helicobacter)が同定でき確定診断となりました。

 

もう1症例ですが、大腸内視鏡検査で直腸にやや黄色の粘膜下腫瘍を認め、これまでこちらで何度か取り上げてきた直腸NETを疑い、内視鏡的に切除しました。

UEMR(underwater EMR)という方法で内視鏡的に切除しました。正確には今回、水や生理食塩水ではなく、以前に試供品でもらっていたビスコクリアというゲル状のものを貯めて切除するGel immersion EMRでおこなっています。

病理結果は直腸NETではなく、脂肪腫でした。生検で診断がついていればサイズ的に切除する必要性の低い病変でしたが、サイズが大きくならないか大腸内視鏡検査を定期的に何度も受けることを考えると完全に切除できたことは患者さんにとって良かったと思っています。クリニックで診断、治療できることは限られますが、患者さんの負担にならないような範囲でできることを提供していければと思います。