胃カメラ206件、大腸カメラ113件でした。胃カメラの当日検査は難しいですが、わりとすぐに予約が取れるようになりました。一度も胃カメラ検査をしたことがない、もしくはしばらく検査を受けていないという方は、特に予約をご検討ください。思っていたより簡単に検査が終わると感じていただけます。
今月は先々月、好酸球性胃炎を取り上げたので、関連して好酸球性食道炎についてです。好酸球性食道炎は3年前の2022年7月に久しぶりにブログを書こうと思った時に取り上げた疾患で、そのあとは毎回ブログとしてまとめるのは大変だったため、こちらのお知らせに簡単に日々の経験した疾患を載せることになった経緯があります。そのときのブログのリンクです。→アレルギーで食物がつかえる?
当時、好酸球性食道炎はめずらしい疾患と思っていましたが、最近は月に1~2例診断するので、当院では一般的な疾患になりました。最近経験した患者さんの内視鏡画像を載せます。
他にも内視鏡の所見は強くなく、ややわかりにくいも、生検ではしっかり好酸球が浸潤していることもよくあります。
厳密には自覚症状がないと好酸球性食道炎の診断にはなりませんが、内視鏡所見があり、生検で好酸球の浸潤を認めたものと定義してカウントした場合、当院で経験した患者さんは67人でした。
内訳は
年齢は平均 44歳(17歳〜73歳) | 中高年に好発すると言われているので同じ結果です。 |
男女比は男 35人、女 32人 | 男性に多いと言われていますが、当院はあまり差が出ませんでした。当院受診患者さんが女性がやや多いのも影響しているかもしれません。 |
アレルギー歴あり 38人(56.7%) | おもに問診からの情報なので、アレルギーなしの中にもアレルギー体質の方が含まれていると思います。アレルギー体質の方に発症しやすいことは言えると思います。 |
ヘリコバクター・ピロリなし 65人(97.0%) | ピロリは好酸球性食道炎の発症と逆相関にあります。65人の中には4人のみ除菌後の方が含まれます。 |
喫煙なし 62人(92.5%) | 当院はもともと喫煙歴のない患者さんが多いのですが、それでも報告されているように喫煙も好酸球性食道炎と逆相関にはありそうです。62人中20人は以前の喫煙歴ありです。 |
飲酒あり 28人(41.7%) | 飲酒歴を付き合い程度まで含めると51人(76.1%)ですが、当院のデータからは相関関係ははっきりしませんでした。 |
おおむね好酸球性食道炎で言われている傾向と同じでした。