胃カメラ162件、大腸カメラ114件でした。最近は全国的にも札幌市も内視鏡検査を積極的におこなっているクリニックが増えているようで、患者さんにとってはよいことだと思います。それにより患者さんが分散されているのか、当院の予約状況も緩和され、予約が入りやすい状況になっています。胃腸の調子が慢性的に悪い方は我慢せず、内視鏡検査を検討されることをおすすめします。

今月は患者さんに画像掲載の許可を得ていますが、個人情報の観点から年齢、性別は伏せさせていただきます。便をするときによく血液が混じるという主訴で当院を受診され、大腸カメラを行いました。

 

 

下部直腸に限局する光沢のある半球状小隆起、いわゆる「イクラ状粘膜」を認めました。一部出血も認め易出血性と考えました。
病変からの生検と直腸擦過検体によるクラミジア・トラコマチスPCR検査を行いました。

 

 

結果、生検でリンパ腫などは否定され、クラミジア・トラコマチスPCR検査が陽性であったことからクラミジア直腸炎と診断しています。

クラミジア直腸炎はChlamydia trachomatis(クラミジア・トラコマチス)による性行為感染症(STD)として知られています。Chlamydia trachomatisは人体では円柱上皮の存在する眼瞼結膜、尿道、子宮頸管、咽頭、直腸などに感染します。直腸への感染経路は肛門性交や頸管分泌物による肛門部汚染により肛門から直接侵入する場合、性器・尿道からのリンパ行性感染の場合も考えられています。治療は抗菌薬服用で、治療反応性はよいと言われています。消化管以外のクラミジア感染やパートナーの感染の有無の確認を行うことで再燃や交互感染の予防になると言われています。
過去にクラミジア直腸炎について同じような画像を載せているのでリンクを貼っておきます。→2月の内視鏡実績(2024年)
来月も何か当院で経験しためずらしい症例などがあれば載せていきたいと思います。