胃カメラ213件、大腸カメラ127件でした。しばらくなかったのですが、先月あたりから無断キャンセルがまた目立つようになりました。キャンセルの場合は早めに連絡またはネットでキャンセル手続きをお願いいたします。高齢者の大腸カメラですが、70歳以上は原則自宅で家族がいるなかで下剤を服用してもらうこと、電話での予約ではなく一度受診してもらい診察した上で当院で行うか、もしくは院内で下剤を服用できる他の医療機関をお勧めするかをご相談させてもらっています。最後に先月もアナウンスしましたが、職場の健診の方針で毎年、胃バリウム検査か胃カメラ検査を受けなければいけないという理由で毎年の胃カメラ検査を当院で行うことは控えさせて頂いております。
今月の症例は少し前に紹介した特発性腸間膜静脈硬化症の患者さんを最近3人も経験したので載せたいと思います。3人とも所見は軽微なため、個人的に気になり始めて気づくことが多くなっただけかもしれません。前回の記事です→4月の内視鏡実績(2024年)
1例目は前回と同じ原因漢方薬で加味逍遙散(かみしょうようさん)でした。盲腸と上行結腸の画像を載せます。
2例目の原因漢方薬はサンシンを含む加味帰脾湯(かみきひとう)でした。所見がさらに軽微なため、比較として同じ患者さんのS状結腸の写真も載せます。
3例目の原因漢方薬はサンシンを含む黄連解毒湯(おうれんげどくとう)でした。こちらも所見が軽微なため同じ患者さんのS状結腸の写真も載せます。
正直、私が漢方薬に詳しくないので適当なことは言えませんが、特発性腸間膜静脈硬化症であったとしても腸閉塞のような重大な合併症を呈するまで進行することは多くないと思いますので、「漢方薬による症状改善のメリットがあれば必要な期間は続けてもらっても構わないのでは?」と患者さんに伝え、漢方薬を処方されている主治医と相談してもらうことにしています。