当院のホームページを見られる方はほぼ自覚症状があるので、保険診療で胃カメラを受けられていますが、今年2019年1月から札幌市でも内視鏡による胃がん検診が始まりましたので、内視鏡検診の一般的なこととあわせて書いておきます。

胃がん検診の種類

まずがん検診には、人間ドックなど個人の好みや目的に合わせて検査を選択し、個人で費用を全額負担する「任意型検診」と市町村などの自治体が主体となり公費負担(一部自己負担)で行う「対策型検診」に分かれます。
対策型検診は集団のがん死亡率の減少を目的とすることから、有効性が認められる検査法で行い、受診率の向上と精度管理が必要になってきます。
それまでは胃がんの対策型検診はX線検診(バリウム検査)のみでしたが、2012年4月頃から先駆的に内視鏡検診を対策型検診に導入した自治体からX線検診を上回る癌発見率、早期癌率などが報告され、2015年に「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年度版」にて胃内視鏡検診も推奨されるようになりました。
それから対策型の胃内視鏡検診を導入する自治体が増えていき、当院のある札幌市も2019年1月から胃内視鏡検診が開始になりました。

札幌市の胃がん検診

受けられる方は札幌市にお住まいの50歳以上の方です。2年に1回受けることができます。X線検診(バリウム検査)か内視鏡検査のどちらかを選択できます。注意点は職場の検診がある方は受けることができず、たとえ職場の検診で内視鏡検診はなく、X線検診しかない方も札幌市が行う内視鏡検診は受けられないことでしょうか。札幌市の胃がん検診に関連したページのリンクはこちらです。

バリウム検査と内視鏡検査のどちらがいい?

私は内視鏡専門医なので内視鏡検査を勧めますが、バリウム検査で異常を指摘され2次検査で内視鏡検査をした際に「この病変をバリウムで指摘するのはすごい」と、自分も昔バリウム検査をしていた経験から技師さんの技術の高さに感心することが多いので、バリウム検査も精度は高いです。ただ、食道の病変がわかりにくかったり、組織をとる生検ができなかったり、検査後に下剤を飲まなければいけないなど内視鏡検査が上回ることが多いのも事実です。あとは費用の点と、内視鏡検査を辛いと感じるかどうか?の点が判断材料でしょうか。

どこの医療機関で胃がん検診ができる?

札幌市に関しては、さきほどリンクを貼ったページから「指定の医療機関」をクリックするとわりかります。
事前に受診しようと思っている医療機関に電話で問い合わせておくのが良いと思います。健康保険証が必要なので忘れないようにして下さい。もし組織をとる生検が必要な場合は医療保険で別途費用がかかったり、鎮静薬を使用する場合は別途自費での費用がかかります。*経鼻内視鏡や鎮静薬使用可能かどうかなどは各医療機関で違いがあります。

まとめ

個人的には30歳までには一度胃カメラを受けて、ピロリ菌がいるかどうかを確認しておくのが良いと思っていますが、職場の胃がん検診がない50歳以上で胃がん検診を実施している自治体にお住いの方は、自覚症状がなくても検査されることをお勧めします。